ビルド&スクラップ
今年4月、当会は2回目の申請で、国から経営発達支援計画の認定を受けた。計画を作りはじめてから約半年が経っていたので、計画に基づく支援を行っていくことは商工会の業務に大きな負担となることは予めわかってはいた。
しかし、いざ認定を受けて国の求める「伴走型支援」に取り組むとなると、1社1社、ひとつひとつの支援に手間と時間がかかる。
これまでの経営、金融、税務、労働といった通常業務や商業、工業振興や青年部・女性部事業などに加え、各種の調査データや経営分析を盛り込んだ各社の将来的な事業計画を作ることは、予想外の負担となる。
特に、平成28年度は、認定されるかどうかわからない計画があるから、これまでの事業を控えて総代会に事業計画書を提出する、というわけにはいかず、従来通りの事業計画を盛り込んだ。
中長期計画の年度目標もあり、事業のスクラップは考慮しなかった。
しかし、経営発達支援計画が認定されたことで、新たな事業や支援への取り組みが必要となった。
つまり、スクラップ&ビルドではなく、経営発達支援計画のビルドが先で、これまでの事業のスクラップは後になる。まさか総代会で決めた事業計画をスクラップするわけにもいかず、スクラップは来年度の課題だ。
もちろん事業の効率化にもこれまで以上に努めなければならない。
ただ、注意しなければならないのは、国の求める経営発達支援計画は、商工会の事業や活動の中の一部であり、全てではないということ。商工会には、存続に係る事業や組織目標があり、他の課題も山積している。
現在の商工会事業や活動には、これまでの経過があり、それぞれ意義をもって行われてきている。
スクラップと一言にいっても、簡単に廃止できるような無駄な事業はひとつもない。
⇒ michi (04/25)