当町にはコンビニが多い。9㎢の小さな町に24店が出店している。おそらくその密度は県下一だと思われる。住民にとっては便利だが、コンビニにとっては存続をかけた厳しい競争が日々続いていることになる。
そんなコンビニ業界に異変が起きている。ファミリーマートとサークルKサンクスの経営統合や、三菱商事のローソン子会社化が話題になっているが、コンビニの店舗経営自体にも変化が起きているという。
コンビニといえば24時間営業が当たり前。「開いててよかった」とは名前のとおりコンビニの便利さを言い得ているが、そんなコンビニの24時間営業に変化が起きているらしい。
先日こんな記事を読んだ。
深夜営業はかなり赤字らしい。それは想像がつく。パートの時間給は割増だし、売上は昼間に比べて低い。都心などではいざ知らず、地方では深夜のコンビニの客数は限られている。
コンビニの深夜営業の理由は消費者への利便性の提供のほかに、コンビニ側の理由もあった。ひとつが納品で、もうひとつが清掃。お客の少ない深夜にこれらをまとめて行っていた。
ところが、物流の革新で、常温、冷蔵、冷凍の3つの温度帯に分かれていた納品が、1つにまとめられる可能性が出てきた。清掃もセラミックタイルの普及などで、短時間で効率的にできるようになった。
そうなると、深夜に納品や清掃を行う必要性が低くなり、元々赤字の深夜営業の利点はなくなる。逆に強盗などのリスクだけがクローズアップされてくる。
当会の会員のコンビニでも深夜パートの採用難で閉店した店もある。深夜パートの確保ができないと、オーナー夫婦が交代で、自身の昼間のシフトが終わっても続けて深夜のシフトに入ることになり、1カ月で5キロやせたという話も聞いた。
フランチャイズ方式は、フランチャイザー(本部)とフランチャイジー(店舗)の信頼関係が基本で、これを損なうと、情報化社会では一般消費者のバッシングを浴びる時代である。
いくら過酷な労働を行っても、オーナーには労働基準法は適用されな。しかし、ザーが「矜持」を持って経営にあたれば、結果的に信頼関係は維持できると思う。
事業者を支援する目線で見ると、深夜営業がなくなっていくことは悪いことではないと思う。
⇒ michi (04/25)