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鱗雲
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    11月に入った先週の木曜日の朝、盆地は今シーズン一番の冷え込みだった。

    その冷え込みが緩み、朝陽が射しだした頃、盆地は一面巨大な鱗雲に覆われた。

    南北に長く、昭和町から見ると、南巨摩から甲府の北部まで、

    空は一面まるで大きな魚が上空に漂っているかのように、

    鱗のように細かく裁断された雲に埋め尽くされた。

     

    朝の掃除のとき、何気なく空を見て気が付き、ある職員に声を掛けたら、

    「もう、見ましたよ。こんな雲みたことありませんね」

    と言われ、調子に乗ってもう一人に声を掛けたら、

    「もう朝から画像が飛び交ってますよ」

    とスマホを見せられた。

    それほど見事な鱗雲だった。

     

    よくネットで、地震雲とか電磁波によって鱗のようなったとか書かれることがある。

    地震の前触れとして何日か前に鱗雲が見られた、などど真しやかな情報が流れる。

     

    しかし、実は、鱗雲は秋の空にはつきもので、

    鰯雲とか鯖雲などとも呼ばれ、秋の移動性低気圧が近づくと発生することが多く、

    ごくポピュラーなものらしい。

     

    そうとは知らずに仕事に就いたら、実にタイミングよく

    「キュキュキュワン、キュキュキュワン」

    と、あの不安を煽るイヤな不協和音の放送が流れた。

    「こりゃイカン。地震が来るか」

    と一瞬身構えたが、

    「訓練、訓練、緊急地震速報です」

    と少し切迫感に欠ける放送が始まった。

    「なぁんだ、訓練か」

    とホッとしたが、しばらくして外に出てみると、鱗雲は跡形もなく消え去り、

    まさに秋晴れの青空だけが広がっていた。

     

    しかし、いつ地震が来ても不思議ではない。

    帰りにホームセンターを覗いてみようと思った。

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