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蟋蟀在戸
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    明日10月18日は七十二候のひとつ「蟋蟀在戸」だ。

    といっても「蟋蟀」は、虫らしいことはわかるが、漢検一級でもなければまず読めない。

    これは「きりぎりす」と読むらしい。

    つまり「蟋蟀在戸」は「きりぎりすとにあり」と読み、

    戸口でコオロギのような秋の虫が鳴く頃と言う意味で、今の時期ならではの季節だ。

    なぜコオロギかというと、昔はコオロギのことをキリギリスと呼んだそうだ。

    そういえばそんなことを聞いたことがあったので、ネットで経緯を調べてみた。

     

    平安時代の古今和歌集に

    「秋風に綻びぬらし藤袴つづりさせてふきりぎりす鳴く」

    という歌があって、この「つづりさせ(つづれよ、刺せよ)」というのは、

    実はコオロギの鳴き声らしいのだ。

     

    それが鎌倉から室町時代にかけて、

    キリギリスは、今のバッタに似た緑色の虫を指す呼び名となり、

    コオロギの呼び名が一時消えてしまった時代があったらしい。

     

    その後、コオロギが復活するのは江戸時代で、

    その頃にはそれぞれの虫が今の呼び名となっていたという。

     

    ところが、コオロギとキリギリス以外にも、

    「改名」、いや名前が「逆転」した虫がほかにもいた。

    例えば鈴虫と松虫は平安時代には呼び名が反対で、

    鈴虫を松虫、松虫を鈴虫と呼んでいたといわれている。

    カマキリとトカゲも呼び名が逆だった地域もあるという。

     

    いずれにしても、七二候の蟋蟀はキリギリスと読むが、実はコオロギのことで、

    10月18日頃になると、それが戸口にいるような季節という意味だ。

     

    いよいよ秋が深くなり、すぐ紅葉の季節になる。

    七二候にはそれぞれ「云われ」があり、調べるとおもしろいが、

    読めない漢字にはちょっと閉口するときもある。

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